透視度の測定方法と標準液

2022/5 公開
2022/6 追記

You Tubeでも解説していますのでご覧ください。





ここでは透視度の測定方法と標準液の作成に付いて記述します。


まず公定法(JIS K0102)に付いて抜粋して説明します。


透視度 
試料の透明の程度を示すもので、透視度計に試料を入れて上部から透視し、底部に置いた標識板の二重十字が初めて明らかに識別できるときの水層の高さをはかり、10 mmを1度として表す。 
なお、備考2.に示す方法は、1990年に第2版として発行されたISO 7027との整合を図ったものである。

備考 
この試験方法の対応国際規格を、次に示す。 
なお、対応の程度を表す記号は、ISO/IEC Guide 21-1に基づき、IDT(一致している)MOD(修正している)NEQ(同等でない)とする。 

ISO 7027:1990,Water quality−Determination of turbidity(MOD) 測定範囲:1〜30度


a) 器具 器具は,次による
透視度計 図9.1に例を示す。標識板の上側から50 mmの高さまでは5 mmごとに,50〜300 mmまでは10 mmごとに,目盛を施した下口付きのガラス製のもの。底部に図9.2のような標識板を入れて用いる。

 b) 操作 
操作は,次による。
 1) よく振り混ぜた試料を透視度計に満たし,上部から底部を透視し,標識板の二重十字が初めて明らかに識別できるまで,ゴム管のピンチコックをゆっくり緩めながら下口から試料を速やかに流出させたとき(1)の水面の目盛を読み取る。

 2) 1)の操作を2,3回繰り返し,水面の目盛を読み取り,平均値を求め,透視度として度で表す。

注(1) 懸濁物の多い試料の場合には,これが透視度計の底部に沈積することがあり,誤差の原因となるので注意する。 

備考 
1. 同じ照度でも光源の違いによって彩度が異なる場合は,透視度が変わる。光源は昼光とし,直射日光を避ける。

 A: B: C1〜C3: D: E: F: 下口付きシリンダー 
遮蔽用黒板 
シリンダー支持枠 
標識板 
台 
ピンチコック付きゴム管


標準液の選定と作成について


公定法(JIS K0102)に記載のある「二重十字が初めて明らかに識別できるとき」が測定者によってマチマチである。「明らかに」の定義が不十分であるために測定者によって差が生じやすいが、透視度の測定自体が「程度」を示したもののために余り問題視されてこなかった。それが故に、その「程度」がさらに拡大解釈され、測定者の違いにより非常に大きな幅が生まれてきてしまった。

そのために岐阜県環境管理技術センターによる標準液作成のアイデアがある。

このサイトでは下記の標準液を参考に透視度を定義するものとする。


●透視度16度●
ポカリスエット1 対 水道水1

●透視度30度●
ポカリスエット1 対 水道水2


上記の割合で混合液を作成し、透視度計に入れて測定する。
例をあげると、「晴れた日の日陰」でポカリスエット200ccと水道水200ccの混合液を作成する。混合した直後は発泡が見られるので3分ほど置いて、発泡が終わったら透視度計に入れ、16度のメモリに合わせる。
その時に見えた2重十字マークが、おおよその基準となる見え方である。

定期的に標準液を作成し、目の校正を行うことをお勧めします。




ー 見え方の見本 ー


●透視度16度●
ポカリスエット1 対 水道水1

上記の標準液を、透視度計に20cmまで入れてみた時の「2重十字マーク」の見え方

→少しボヤケて見えるのでNG👇


上記の標準液を16cmまで入れてみた時の「2重十字マーク」の見え方

→この様に2重十字マークが見えるとOK👇

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